龍馬伝、おもしろいです。 | Rucca*Lusikka

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大河ドラマの「龍馬伝」けっこう楽しみに観ています。

前回の天地人は一年間見てられなかったのですが(ワタシは歴女だと思うがアレはいただけない)、龍馬伝は今のところなかなかいいスタートで、今後も楽しみであります。

後に三菱の創始者となる岩崎弥太郎と龍馬が、光と影のような対となって行きそうな感じですね。

前回の放送、ちょっと印象的でした。

生まれながらに裕福な家庭の次男坊として生まれて(身分制度の厳しい土佐藩の生まれであっても)、お母さんが早くに亡くなってはしまいましたが、男も女も一緒の席でおしゃべりをしながらご飯を食べるような、あたたかい家族の中愛情いっぱいに育てられた龍馬。

貧乏のどん底でたくさんの弟妹の長男として、酒乱の父を呪いながらも、母の理解の元なんとか学問で身を立てようと必死の弥太郎。

坂本龍馬というと、スケールが大きくて、豪放磊落で、魅力に溢れた明るい人間、っていう印象を持ってるんですが、今のところ福山雅治演じる18歳の龍馬さんは、人懐こくて心の優しい、鷹揚な、それでいて少し陰のある悩める青年です。

裕福な家に生まれ愛されて育った人特有の、親切で善意に溢れた人柄の中に、母の死によって幼い頃に傷つき、学んだことを心に秘めた、なにか大きいものを持っていそうな青年、っていう雰囲気がとても溢れてると思います。

弥太郎は、幼い頃から貧乏のどん底を味わいながらも、いつか見ていろ!の気概を隠すこともなく、だから甘やかされて育った龍馬みたいな人間が大嫌い。

龍馬は弥太郎に対しては「貧しいけど勉強熱心でスゴイ奴」という認識で全く敵意はないんだけど、弥太郎の龍馬への感情は「弥太郎サン、ちょっと八つ当たりじゃ・・・」と思ってしまうくらい敵意満々ってな感じです。

さて、前回の放送では龍馬が、何かを成したい、でもそれが何なのかはまだわからない、広い世界を知りたい、そんな若者らしい志を持って江戸に向かいます。

父や家族の理解の元、見送られて土佐を離れる龍馬。

弥太郎は居てもたってもいられない。あいつがいくなら俺もいく!!

持ち前の頭の良さと行動力で、なんと弥太郎は手形を偽造して龍馬を追いかけ、

「俺も連れて行け!金はない!よろしく!!」

と勝手なことをいう。

龍馬は困惑する。弥太郎の手形は偽造だ、見つかったらただではすまないし、自分に同行し道案内をしてくれている父の友人の某さん(名前忘れた)にも迷惑がかかってしまう。

弥太郎は、自分の方が龍馬よりも頭も良く努力もしているのに、生まれが貧しいというだけで誰も自分が江戸に行く応援なんかしてくれない。なのに龍馬はお坊ちゃんというだけで夢をかなえられる、その理不尽さに我慢ができない。このままでは俺は夢も将来も見えない。

弥太郎をこのまま連れて行くわけにはいかないと思い、説得する龍馬は、そんな弥太郎の思いを聞き、こう言います。

「将来が見えないのは俺もおんなじだ」

弥太郎はそれを聞いて激しく反発します。

「何が同じだ?お前は飢えた事があるのか?明日起きたら家族の誰かが飢え死にしているのではないかという恐怖を感じたことがあるのか?お前なんかに絶対わかるものか」

返す言葉も見つけられない龍馬は、危険を覚悟で弥太郎と江戸に行くことを決めるのです。ちょっと驚きながらも歓喜する弥太郎・・・。

この龍馬の、多分これからの龍馬の最大の魅力になっていくであろう「感じる心の強さ」は、持って生まれた優しさと、愛情ある家族とに育てられたものかもしれませんね。

あれあれ、龍馬さん、このままこのちゃっかりズルイ弥太郎にいいようにハメられてっちゃうのかなー?と思ったら・・・。

さて、

しかし次の関所で、弥太郎の手形がバレます。

その瞬間、弥太郎は言うのです。

「この人たち(龍馬と某さん)は昨日宿で会ったばかりの人で、自分とは関係ない!」

弥太郎いい所あるじゃん!ちょっと見直したw

弥太郎のことが気になりつつも、四国から出て船に乗り、海を行く龍馬に、関所から逃げてきた弥太郎(どうやって逃げたんだろう)が岸壁から手を振ります。弥太郎の無事な姿を見つけて歓喜する龍馬(と某さん)。

「おまんの志も、俺が江戸に持っていくぞー!」 (ごめんなさいウロ覚え)

という龍馬に、弥太郎はぶんぶん手を振りながら、

「俺はお前が大嫌いじゃ???!!」

と叫びながら龍馬の出発を見送るのです。

龍馬が、弥太郎の中の「自分は到底適わないもの」を感じたように、弥太郎も龍馬にある「自分には到底適わないもの(恵まれた環境以外の龍馬自身の持つもの)」を感じたんだな、と思えた瞬間でした。

まあそんなこんなな内容で次回に続くとなりました。(あ、文中の言葉は記憶で書いてるので実際の台詞と違うと思います)

だからといって単純に二人の間に美しい友情が芽生える展開にはならず、弥太郎は龍馬が「それでも大嫌いじゃ」なまま、時代は幕末に向かっていくんでしょうね。(多分)

でも二人が若い頃にこういう一幕があって、お互いに感じあう瞬間があった、というのは今後の展開に大きな影響があるんだろうなって気がします。

話が長くなっちゃいましたが。

この回ですごく感じたのは、まあこれはドラマじゃんと言ってしまえばそれまでなんですが、

「人は感じることが出来る」ということ、かな。

こんなにも違う二人だけど、龍馬は弥太郎という人間を「感じ」、弥太郎も龍馬という人間を「感じ」た。

同じような思いをした人だけが、自分をわかってくれる、というわけではない。もちろん実際はわからないことのほうが多いのかもしれないけど。

これは小さな自分の周りの事にも言えるんじゃないかなって思ったのです。育ちの上での貧富の差だけじゃなくて、

たとえば、

私は小さい頃にお父さんを亡くした友だちのさびしさはわからない。

ありえない難病で死んだ父を持つ娘の私の気持ちは、そうじゃない人にはわからない。

子どもで悩んでいる人の気持ちは、子どものいない人にはわからない。

子供のころいじめにあったつらい気持ちは、いじめっ子の人にはわからない。

病気になったことのない人には、病気の辛さなんてわからない。

新卒でずっと正社員の人には、派遣の気持ちはわからない。

・・・・。

人との間なんて「わかってもらえない」ことばっかりだ。

でも人は感じることが出来る。

「わからない」「わかってもらえない」

そこだけをこだわってしまうと永遠に平行線だということ。

でもだからこそ、自分にはないその人の魅力とか度量とか、そういうのを感じる瞬間っていうのもあると思う。龍馬と弥太郎もそんなものを感じあえたのかな。

今後の二人の関係がどうなっていくのか、とても楽しみであります♪

※追記※
再放送をやってたのでチラッと見てたのですが、最後弥太郎は叫んではいたけど手は振ってませんね?記憶違いでした(^^;スミマセン
あらためて見ると、龍馬と弥太郎の叫んでる言葉の「噛み合わなさっぷり」がなんかおかしかった( ´∀`)

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