さて相方が風邪を引いています。なかなかしつこい風邪らしく、三度の飯より大好きなゲームもできないほどに寝込んでいます(それでもちょっと調子が良いといつの間にかゲーム機の前に座ってる・・・が、やはりしばらくすると布団にもぐってる)。
人は病になるといろんなタイプに分かれると思いますが、ゼツの場合、昔実家で飼ってたネコがケンカして怪我して帰って来た時の状態を思い出させます。
『近寄るんじゃねえ』オーラを漂わせてるというか・・・。とりあえず押入れから出てくるまでそっとしておくのがいいみたい?です(つД`)
そんなわけでブログの更新♪
さて、前回書いた『お姫さま』についてのアレコレです。
平安時代のお姫様の条件というのは、まずしっかりとした実家があって、両親、特に父親にとびきりに愛され傅かれていることが必要です。両親は自分の娘が少しでも高い身分の人に愛され、大切にされるように(でもって自分の一族も出世できるように)、そういう男に愛される、魅力的な貴婦人になるように教育します。
父親は『家には年頃の美しい姫がいます』とせっせと宣伝します。『大切にされてる美しい(らしい)姫』の評判に、男たちは恋をして文を送ります。父親は求婚する男たちを見定め、これはという男には姫に返事を書かせ、首尾が整えば男は晴れて婿になります。
この時代は一夫一妻制ではないので、あとは男がこの姫を誰よりも愛するように、姫の実家は姫の家庭を援助します。男は妻の実家の援助で生活を送り、出世し、婿が出世すれば姫も一族も安泰♪という共存の関係です。
問題は『男がこの姫を誰よりも愛するか』です。
誰よりも愛され大切にされる為には、姫は絶対に『お姫さま』であり続けなくてはいけません。憧れさせ、尊敬される為に、ふさわしい教養や『たしなみ』や『センス』が必要なのです。これらもしっかり、小さい頃から両親によって教育されています。
こうして『大切に育てられた大切な姫』は、大切に大切に部屋に置かれ、父親から夫に受け渡されるのです。
う ま く い け ば だ け ど 。
お姫さまの全てがすべてこのように順調にいく姫ばかりとは限らないのです。父親が早くに死んでしまった姫、父親はいるけど母の身分が低く、あまり大事にされていない姫、は、なまじ『姫』だけにその後の人生は険しいのです。
前に『六の宮の姫君』について書いたことがありましたが、両親が死んで零落していく姫はたくさんいたんだと思います。
源氏物語の中にはお姫さまがいっぱい出てきます。上記のような黄金コースで出世したお姫さまもいれば、両親に早く死なれたお姫さま、放浪するお姫さま、零落極まりないお姫さま、いろんな人生が書かれています。
なんとなく私が思うのが、この『大切にされる女』と『大切にされない女』の差とは何からくるんだろう?って言うこと。平安時代だと『身分の違い』というのがかなりのウェイトを占めてました。
宇治十帖では、八の宮の正式な娘である大姫と中姫の姉妹は、主人公の薫や匂宮に『大切にするべき女』として扱われていたけど、父に認められなかった腹違いの末の妹の浮舟は『大切にしなくてもいい女』扱いでした。
(光源氏は全てのかかわった女を、とりあえずは『大切にした』稀な人でしたが。)
今の世で『身分』なんてものはありません。でも『差』はある。これは何に由縁するんだろう??
えーと、次はそれについて考えたことをつらつら書きたいと思います?。