今日は先日読んだコチラの本についての紹介です。 デザインの話だけど専門的なことではなくて(もちろん実践的なアイディアもたくさん入っています)、デザイナーさん以外の人にもとてもオススメだと思った本でした。
アートディレクターのウジトモコさんの著書です。
●ウジトモコさんのwebサイトはこちら
●Twitterはこちら
デザインセンスを身につける、ということはデザイナーだけの話ではなくて、あらゆる人にそのセンスは必要だ、ということがとてもわかりやすく書かれていました。
「デザインする」はみんなに必要なスキル・・・ それはどういうことだろうか?
まず「センスが良い」とはどういうことだろう?
デザインセンスを身につけたいと思うなら、自らを飾り立てるのではなく、まず、他と間違われてはいけない自分というものをしっかりと意識し、何が自分の強みなのかを考え、ただ「自分らしい」だけでなく、相手が「価値」を感じる「自分らしさ」を認識しておかなくてはなりません。
たとえば自分に似合う色、自分に似合う服、けっこういつまでたっても迷う人って多いんじゃないかな。
結局考えるのがめんどくさくて、「流行りのもの」か「無難なもの」か「とりあえずブランド品」に落ち着いてしまったり。。。私なぞは年々、着たい服と似合う服のギャップが激しくなっていって(涙)、
他人がどう思おうと、自分が好きな服を着ていればいいじゃん!という気持ちと、
いやいや、年相応というものを考え悪目立ちしない服を着るのも会う人へのマナー、と思う自分もいたりして・・・w
で、「なりたい自分になる」ということもデザインの一部。そのためには客観的に自分の見え方を意識することも大事。
ただ「自分らしい」だけでなく、相手が「価値」を感じる「自分らしさ」を認識
これはけっこう目からウロコでした。
例えばブログを書くときも、このブログはもうけっこう長く書いてはいるのですが、テーマも特になく(しかも最初の頃はほとんどゲーム日記でした)、自分にとっては「人に見られても困らない程度の客観性を持った日記(ログ)」でありました。
ただ、長く書いてきた分記事数も700近くなってきて、いろんなキーワードで検索して来てくださる方がいらっしゃいます。(最近多いのは「ヘンリー8世」で、なぜだ?と思って調べたら、世界ふしぎ発見でヘンリー8世のことが特集されたからのようでした。テレビの影響ってまだまだ大きいんですね)
4年近く前の記事にもコメントをくださる方がいらっしゃるというのは、なんだかとても嬉しいのです。
長く続けてきた(だけが取り柄のような)このブログに対して、なんかしみじみ愛情を感じてきたというか・・・。
なので、カッコつけるとか気取るとかではなく、読んでくださる人に「価値」を感じてもらえるような「自分らしい」ブログにデザインしなおすことはできないか?
って、考えるのです。
美輪明宏さんが、
「ありのままの自分を好きになってもらおうというのは、畑から掘ったばかりの泥だらけの大根をそのまま食べろと言ってるようなもの」
といってた言葉がありました。(手元に本がないので大意です)
このブログもまさに掘ったままの大根そのもので、そこがいいと読んでくださったマニアックな?方にも感謝ですが、もうちょっといろいろ、食べやすくカットしたり、塩をかけてみたりといった意味で、リニューアルする時期が来たのかなぁと思う次第であります。
そんなことを考えていたので、このウジトモコさんの著書はほんとうに参考になりました。
ウジトモコさんは、TwitterやFacebookのアイコンをもっとデザインする事を提唱されています。
アイコンはすなわち「あなた証明書」であると。
TwitterもFacebookも、名前よりもアイコンのほうが印象に残ります。ツイートを3つすればアイコンが3つ並ぶ。Facebookのメッセージ機能は、題名も差出人もアイコンで省略?されている。アイコンひとつでどれだけ好印象・悪印象・印象に残るか残らないかが変わってくる。
別に誰もがキメ顔の写真にすればすべてOKというのではなくて(笑)、その人の個性が特定されるようなアイコンであれば、実名や実写真にこだわる必要はない、というのには私も賛成。フリーで働いている方には実名実写真のメリットは大きいでしょうが、会社員の方には難しい面もあるでしょうし。(あ、Twitterは、です。Facebookは実名実写がルールです)
見せたい自分、間違われてはいけない自分を表現することがデザインの原点
セルフブランディングというのはこういうシンプルなことなんですね。
職業や年齢を問わず、常に自分を客観視して望まれる価値を探す、という考え方は、自分を掘り下げることにもなるから、訓練しておいて損はないなーって感じます。
(またですが)スマートノートをつけることは、その実践につながってるなって。
あとは広告業界についての話。今までは商品がぶっちゃけイマイチでも広告力と営業力でヒットをさせることができた時代だった。
今でもその幻想にとりつかれていて勘違いしてるお偉方は多いと。
ソーシャルメディアが発達した今の時代は「商品についての正直な感想」が伝わりやすい時代なのだから、もう今までのようには大きな広告だけでは通用しないのだと。
がんばって宣伝しても、死にものぐるいで営業しても、結局は「(デザインも含めて)モノがいい」ものが選ばれていく時代
それでもTVをつけると、いかにも大人気!みたいな謎のブームを見ることもあります。やっぱりテレビの影響ってものすごく大きいとも思う。
でもきっとこれから、私はソーシャルメディアって多分世の中をより良く明るいものにしていくものだと直感で信じているので、今は過渡期だけど、この流れは止まらないって感じてます。
その流れに必要なことが、「デザインする」ということなんだろうな。デザインっていうと美術系の学校でしか学ぶ機会があまりないけど、ウジさんの仰るように、中学や高校でももっと美術の授業以外で教えてほしいなって私も思います。