さてさて3連休は終わってしまいましたが、心配事も一件落着?でのんびりと過ごすことができました♪
そんなわけで映画の『墨攻』を観にいってきましたよん。これはゼツが観たがってた映画で私は全く知識がなかったのですが、前に『犬神家の一族』を観にいった時に予告を見ました。それを見た限りではキャッチコピーの、
10万の敵にたった1人で挑む。
・・・(´・ω・`)・・・スーパーサイヤ人的中国カンフーアクションもの??・・・なんて大きな勘違いをしてたわけですが、家に原作の小説があるというので観る前に読んでみました。
170Pほどの短い小説なので、わりとすぐに読了できました。でも映画は漫画化された方を原作にしているようですね。漫画の方は読んでないです。
小説の作者、酒見賢一氏の作品は、『後宮小説』を以前読んだことがあります。
この小説、まるで実在の中国(っぽい国)の昔の王朝の歴史物語のように、史書では・・・とか、伝記によると・・・とかいう文章がいっぱいあったので、てっきり史実の小説化だと思い込んで読み終えて、あとがきを見たら・・・
フィクションかよ!!(ノ ゜Д゜)ノ ==== ┻━━┻
とまんまと騙された記憶があります(^_^;)・・・まだ当時は本読み歴が浅かったので・・・そういえばファンタジーノベル大賞受賞作品だったのでありました。
さてさて、話を戻します。墨攻です。
元になるお話は中国の春秋戦国時代。それは大体いつ?というと、紀元前400?220年くらいの間、秦の始皇帝が中国を統一する前まで、およそ7つの小国に分かれて争いが続いていた時代のことです。世界史は履修しましたがこの辺はほとんど覚えていません・・・wikiでのにわか調べであります(ノ∀`)
当時『墨家』という思想集団があったそうです。くわしくはwikiのこちらを♪
で、どんな話かとあらすじを言うと、大きな国に攻め込まれそうな小国があります。小国の王は戦うか降伏するかで悩んでいます。戦っても勝ち目はないけど、大国に踏みにじられるのもイヤです。そこで墨家に助けを求めます。墨家は『兼愛』『非攻』を説く思想集団で(実際は謎が多いらしい)、守りの戦いのエキスパートです。
この物語の主人公である『革離』は、この小国・燕の要請を受けて、大国・趙の攻撃からこの国を守るべく単身燕にやってくるのです。
一ヶ月、持ちこたえられれば必ず敵は撤退する、と読んだ革離は、一ヶ月守り抜く為に、到着早々、この小国の軍事権を受け、防衛の為の戦術を軍や民に指導、訓練するのです。・・・ふむこれが、10万の敵に1人で挑むってことだったのね。
小説の方はわりと淡々と簡潔に、革離の作戦や行動を追って行くのだけど、映画はもう少しドラマティックにいろんな人間のやり取りなどの見せ場が盛り込まれてます。謎の?女将軍も出てきたりして(ノ∀`)
革離は小説の中の南伸坊の挿絵では、ハゲのおっちゃんなんだけど、映画ではアンディ・ラウという俳優が演じています。
この人がね、イチローに見えて仕方がなかった。
カッコイイ!!(ノ∀`*)
いや特にイチローファンな訳ではないんだけどね。クールな役柄に合っててかっこよかったです♪
女将軍、邪魔邪魔!!(←おいおい^^;)
小説のイメージだとやっぱりハゲのイメージのほうがしっくり来るのですがね(ノ∀`)
物語前半は小説の通り、革離の作戦による籠城戦のアクション的おもしろさがあるのですが、後半は映画オリジナルなのか、劇画の方がそうなのか、わりとヒューマンなドラマになっていました。
戦争とは?非戦とは?平和とは?戦うことの意味は?
守る戦いでも死者は出る、敵をたくさん殺せば勝った事になる、
見つかった逃亡兵は、自分の家族と家と畑が無事なら国なんてどこだって、王が誰だっていいんだ、と言って処罰される。(すみませんセリフはうろ覚えの為大意です)
立派な将軍と暗愚な王の対比・・・守ったのはどっち?勝ったのはどっち?正義は一体どっち?
でもそういうテーマは重いし深いので、ちょっと盛り込みすぎ?で、こなしきれてない消化不良感が正直残っちゃったのですが・・・。どっちかに絞った方が良かったんじゃないかなぁ?とも思いつつ。
でもアンディ・ラウがかっこよかったから良し!!(*´∀`*)
ていうか役者は全般的にみんな良かった気がします。日本の俳優が出てたら・・・浮いてただろうなって思うのは、それが見慣れた顔だからなのか、それともあの世界観の中で『顔』として浮きそうだと思うからなのか・・・。
予告で『チンギス・ハーン』を観たんだけど・・・ヤバイ空気が画面いっぱい漂っていました(つД`)