「全力少女」たちの♥おとめちっく♥がとまらない~うんせ!わっせ! | Rucca*Lusikka

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横浜のwebデザイナー&ライターRucca(ルッカ)のサイトです。ノート術で人生を楽しくおもしろくすることをテーマにブログを書いてます。

移動の時間つぶしに駅前の本屋で購入した小説が、思いのほかおもしろくてあっという間に目的地についてしまったこと。

悲しいことがあって、とにかく現実を「いま」忘れるために読んだマンガがコメディで、気がついたら泣きながら笑っていたこと。

物語の世界はつかのま現実の悩みや悲しみを忘れさせてくれて、そこで泣いたり笑ったりしているうちに気がついたら今まで囚われていた負の感情を押し流してくれていたり、さらには新しいモノの見方に気がつかせてくれたりする。

そんな読書体験からいつのまにかずいぶん遠ざかっていたのだけど、最近イライラしたり悩んだりすることが重なり、心の平穏とつかの間の現実逃避を味わうために、以前から友だちが勧めていてくれた小説や、買ったけどちゃんと読んでなかったマンガなどをまとめてごっそり読んでみた。

そしたらもうどっぷり(笑)

ああ、こういうの忘れていたな~。

そんなわけで、ボチボチっと書くことも思い出していこうかと。

では、おとめチック♥をご一緒に!

そしていきなりこのタイトルw

いやもう今回読んだアレコレの中で、最高に癒やされたのがコレ。最初はただ懐かしい気持ちで買ったんだけど、読み終わったあとのふしぎな幸福感・・・なんだこれ?

 

昭和を代表するおとめチック漫画の巨匠・陸奥A子さんの作品集です。

小学生の時に買ってた「りぼん」によく掲載されていて、当時からそのおとめチックさは際立っていた。とにかく絵も物語もすべてがかわいらしかった。

でも高校生になる頃には「りぼん」はもう読まなくなり、そのまま陸奥A子さんの作品は新作を読む機会もなく現在に至ってる。まだ現役でご活躍中で、近年は執筆の場をレディースコミックに移されてるらしいけど。

今回は、たまたま本屋さんにあって懐かしさに手を取ったのがきっかけ。

384ページと分厚い本ながらも、お値段2千円超えは少々お高い感があったんだけど、「出版不況め、昭和の元少女のお財布狙いやがって」と毒づきながらもまんまとノセられ購入してしまった。

で、

30年ぶりのA子たん(←当時のファンからの呼び名)作品との再会ですが、

 

これが、これがもう!!!!

とんでもなく純度の高い!!!!!

めくりめく★ザ★おとめチック!!

これでもかぁーッ!!!!ってくらいの

連続★おとめチック★フルスロットル!!!!!

 

・・・圧倒されました。

 

とにかくかわいくてほんわかしててピュアピュアなあの世界観に「圧倒される」というふしぎ体験。

そして読み終わったあとの、このふしぎな幸福感・・・なんだこれ?

 

とにかくもう「なんだこれ!!」の連発

スイーツ

スイーツ♥

ある早朝、朝もやのなか近所の雑木林を散歩していた少女が、向こうの道から走ってきたマラソン少年にひとめぼれしてしまうんですよ。

その彼は実は、小学生の時遠くへ引っ越してしまった幼なじみの少年だったりするんですよ。

ステキに成長した彼に恋するも、その彼が美人と話してるところを見ただけで

「がーん☆失恋!」

とショックを受けて泣くんですよ!!ちょっ!!話しているところを見ただけでですよ!

でもそれは早とちり(テヘ☆)で、クリスマスイブの朝に彼が告白してくれて、

憧れだった「森の音楽堂」のクリスマスコンサートにふたりで行く夢が叶ってハッピーエンド♥

なんだこれ!!

*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(*´ω`*)・*:.。. .。.:*・゜゚・*

また別の少女は、親友(←女ともだちはみな親友です)が通う教会の英語教室で出会った彼にひとめぼれ。

ついつい気がつくと彼を見つめてしまい、目があって「きゃ☆」

思いはつのり、電話帳(!)で電話番号を調べ彼の家(!)にダイヤル(!)

しかし呼び出し音が鳴ったら心臓が爆発(!)してしまいすぐに切ってしまう。

切れた電話の受話器を抱きしめて「◯◯くん、あなたが大好き♥」とつぶやき涙ぐむ(!)

そして意を決して、草原で摘んだ(!)かわいいお花と一緒に、今度の日曜日このお花が咲いているところに一緒に行きませんか?と書いたお手紙を渡す。

しかし日曜日は大雨。でも約束の草原に行ってみたら彼は傘をさして待っていてくれたのでした♥

なんだこれ!!

*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(*´ω`*)・*:.。. .。.:*・゜゚・*

もうね、読みながら「なんだこれ!!」の連発(笑)

 

おとめの「かわゆさ」という圧倒的な光

靴に翼がついてるような身軽で、細身で、モシャ髪&照れた笑顔のステキ男子が、平凡で引っ込み思案で一途なだけが取り柄なワタシのことを、実は思ってくれて…♥

な~んてのは、都合のいい「夢物語」だってことぐらい、リアル少女でもわかってはいるのだ。

わかってはいても、おとめゆえに、勇気を出して現実の扉を開けるよりは、儚い夢の中のヒロインでいたい。

だって少女マンガのヒロインたちは、特別な美貌に恵まれなくても、特別な努力をしなくても、「いっしょうけんめい」で「一途」で「こころ優しく」あれば、ステキな男子の方から「見初めて」くれるのだから。

陸奥A子マンガにはそんなおとめたちの都合のいい夢たちが、ぎっしりとピュアピュアに詰まっている。

このピュアピュア純度の高さがあらためてすごい。

中原淳一さんのショップ

これもおとめちっく。中原淳一さんのショップのショーウィンドウ

 

おとめたちもいつかはこれらの「都合のいい夢」が、実際の「現実」とのすり合わせの中で「嘘だ」ということを知っていく。そして次の「もっと上手な嘘」に行く子もいれば、多くはここで「おとめ」から「女子」となり現実世界への武装をしはじめる(ちなみにはじめから女子という子もいる)

女の子たちが「女子」になった時、陸奥A子のおとめちっくマンガは、その純度の高さゆえ「実戦で役に立たない童話」になってしまった。

時代は80年代、90年代、そして21世紀へ。

しかし!時は流れて30年以上経ってまた読んだ時、この純度の高い「おとめ」の世界に思いがけず心癒された自分がいたのだ。

これはこれだけの「純度の高さ」があってこそだ。中途半端に現実を混ぜた「おとめ世界」だったらきっと「懐かしい~あはは!でもコレありえない~!」で終わっただろう。

でも陸奥A子のおとめ世界はそうではなかった。

確かに「なんだこれ!」の連発ではあったけど、それはただただ「おとめの純度」に圧倒されての「なんだこれ!」なのだ。

胸きゅん♥(*´ω`*)なのだ。

石畳の道、レンガの壁、ばらの咲くお庭、白い垣根、雑木林のベンチ、万年筆で書く手紙、手編みの帽子、ダッフルコート、そして冬の夜空の流れ星。

ああもう、街の風景も、出てくる小物も、みんなラブリー♥(*´ω`*)なのだ

そして、ガサツだし不器用だし鈍感だけど男の子もみんなかわゆい♥(*´ω`*)のだ。

もうもう・・・なんだこれ(*´ω`*)!!

「現実との迎合」も「照れ」も、そんな不純物が一切入ってない、100%王道の直球おとめ!

だからこそ、この「おとめちっく★わーるど」の輝き方が尋常じゃないのだ。

その王道っぷりが、もう照れくさいはずの「おとめちっく★わーるど」に真正面から私を向かわせる。正面からこの光を受けるしかできなくなる。光の強さは純度の高さで、これだけの光量があるから余計な「現実」や「照れ」が目に入らないのだ。

そして読み終わったあと・・・こころのどこかが癒やされたのだ。このふしぎな幸福感。わかってもらえるだろうか?

*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(*´ω`*)・*:.。. .。.:*・゜゚・*

  • クリスマスプレゼントの箱を拾って、落とし主が探してることを考え雪の中、その場でずっと待ってる女の子に。
  • 親友のことが好きな男の子に、好きと言えずおそらくは渡せない誕生日のプレゼントを手作りしてる女の子に。
  • 石につまずいて転んで花壇の上に倒れこんでしまい、あとでシャベルを持ってきて「ごめんね」とお花を直す女の子に。
  • 彼氏(カレシではない)との仲直りに息を切らして走ってやってきて、泣き笑いしながら手作りのバレンタインケーキを渡す女の子に。
  • 遠くの大学に行ってしまった彼氏に毎日手紙を出してるのに、返事がなかなかこなくて落ち込んでいる女の子に。

*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(*´ω`*)・*:.。. .。.:*・゜゚・*

こんなにもいっしょうけんめいで、一途で、健気で、不器用だけど全力で恋してる女の子たちに。

それは単に懐かしさとか郷愁みたいなモノとは違う。あまりにも純度の高い善良な夢物語はどこかで人の心を癒やすのだ。このおとめたちのなんてかわいいことか。

今日も明日も娑婆世界で生きていく私に、このおとめたちは30年以上の時を超えていまもキラキラとエールを送ってくれている。そんな気がする。

ぜひこの「おとめパワー」を体験してみてください。すごいです。

「全力少女」たちのピュアなハートは、一滴の毒もない物語の中だからこそピュアで、そしてそのいっしょうけんめいさが、私の心をほんわりとつかの間きれいにしてくれました。

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あとがき

あっという間にもう7月になりますね。今年もあと半分です。またも休んでしまってましたがブログ再開します。どうぞ宜しくお願いします。

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