おもしろきおとなのためのノート術【第2回】5行日記は編集力! | Rucca*Lusikka

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さて、おもしろきおとなのためのノート術【第2回】です。

前回までのおさらいをすると

なんのためにノートを書くのか?

「おもしろきおとな」として、自分の人生を「自由自在」に生きていくため。

世間の常識や周りの人の意見や評価に関係なく、読んだ小説も、おもしろい映画も、美味しかった食べ物も、旅先で見た風景も、好きもキライも全部「自分の感情」で受けとめて「自分の感動」にするため。

おもしろき人とはどんな人のことをいうのか?

  • 「常識」の外に立ち、自分自身の感性で広くモノゴトを感じ、自分の価値感の軸を持ち、自分の言葉でセカイを語れる人
  • 「世をしのぶ仮の姿」になることなく、どこにいても自分らしく生きている人
  • 「致死的退屈症」に掛かることなく、感情豊かに好奇心とチャレンジ精神を持って生きている人

詳しくは前回をご覧ください。

My Notes 私のノート術について

My Notes 私のノート術について

では、2回目は「ノートの書き方」です。

ノート選び~道具は単に道具に過ぎない

ノートや手帳をこれからはじめるぞ!って時、多くの人はそこにワクワクとした気分の高揚があると思う。新学期に新しいノートや文房具をそろえる時のような。

しかし、最初はきれいな字でていねいに書いていたノート(手帳)も、だんだんとうまくカスタマイズできないまま荒れていき、最後まで使い切ることなく次のノート(手帳)を購入してしまう。心に残るのは使い切れなかった罪悪感。

きっと誰もがそういうことを人生で数回はやってるはず(ワタシだ)

まず大切なことは「おもしろきおとなのためのノート術」の最大の価値は「一生続けること」

なのでノート選びをする際には「長く続けられる」かどうかに重点を充ててほしい。つまり大きさ、ペンの書き味、厚さ、重さなどで、自分のスタイルにいちばん適しているのはなにか?ということ。

例えば、バッグが小さめの女性とビジネスバッグを持ち歩く男性では、適したノートの大きさや厚さの違いがあるはず。家で書くほうが長く続けられそうな人と、職場や外出先(カフェ等)で書くほうが続けられやすそうな人によっても違う。

例えば、字が大きい人、字が小さい人、字がきれいな人、下手な人、太いペンが好きな人、細いペンが好きな人、絵が得意な人、人によって「ベストなノートのかたち」は様々。

なので「これが自分のライフスタイルと書き方にいちばんベスト!」というのは、「書いていくうちに決まってくる」と思ってほしい。道具にあまり期待しすぎず、あまり探し過ぎず、いちばん大切なのは「はじめること」と「続けること」だから。

そして「変えていくこと」に柔軟であってほしい。

ひとつが合わなくても、続かなくても、そこで挫折しないで。変に縛りは作らないで。もちろん罪悪感なんていらない。壁を感じたらノートがまだ途中でも、じゃあ他のに変えてみるか~くらいの気持ちで。

その上でお気に入りにであえれば最高^^

ノートいろいろ

歴代ノート1:初期の頃のノートはバラバラ。今はA5のライフノートに落ち着いている

 

これからはじめる人、または再開する人へ。

続けることがいちばん大事!なのであまり気負わず、ノート選びは柔軟に。
しっくりこないものは他に変えよう。
新しいノートにして気分をリフレッシュさせることも大事!

ノートは「日記」ではない

まずここで前置き(前置きばかりで申し訳ない)

ノートを書き始めたらあっという間に世界が変わって毎日が輝きだした!!なんてことは、(少しはあるかもしれないけど)ないです!

「スマートノート」にも書かれてますが、ノートを書くという行為は「脳内の畑を耕すこと」なのだ。土を耕し、水と肥料をやり、太陽の光を当て、気長に気長に種が育っていくのを待つ。実るのに3か月かかるものを1か月で収穫できる魔法は存在しない。ノートも同じ。

なので毎日コツコツと。

何を書くのが一番ベストというと、やはり「5行日記」だ。

これはスマートノートにおける「第1フェーズ」に当たる。まずこれで毎日ノートを広げて一日の出来事を書く、という「習慣」を身につけるのだ。

たった5行、されど5行。

朝からの出来事を書くだけでもよし。ランチの内容を書くもよし。誰々と会ったとかでもよし。仕事の進捗でもよし。とにかく一日それらを箇条書きで「5項目」書く。あまりひとつが長くなりすぎないように。

なぜ「箇条書き」で「長くならないようにする」のかというと、だらだら書いていくと「日記」になってしまうから。

ノートは日記とは違う。これ大事!

自作スケジュール帳

歴代ノート2:昔はスケジュール帳を自作していました。

 

ノートと日記の違いは「編集」してるかどうか

どう違うのか?というと、日記というのはその日の出来事と感情のダウンロードなのだ。文字数も文体も気分のままに。

でもノートは違う。たとえば同じ「朝からの出来事を書く」でも、だらだら書くのではなく箇条書きにすることで、「区切り」をつくることになりブロック化される。ちなみにこのブロック化が大切なのではなく「区切り」を作るプロセスが大事。

区切りを考えることは、情報を「編集する」ことだから。

項目の文章の長さは使うノートに合わせて書きやすい量でいい。前の日とボリュームが変わってもいい。

ただ「当日」の5つのそれぞれの文章量は平均化することを心がけて(ひとつが長かったら他の項目の文章もそれに合わせる)

この「ひと手間」「ひとプロセス」の編集が【思考力】となって、少しずつ脳内の畑を耕していくことになるのだ。

では5行日記スタート!

ではさっそく今日からでも、5行日記を始めてみよう!最初の一歩は、え?これだけ?かもしれないが、続けることがまず大事。

ノートタイム

先日行ったランチ先にて、コーヒー頼んだらマグカップがかわいかった。

 

どんな書き方で、どのくらいの分量を書けばよい?

まず書き方。上に書いたように「その日の5つの文章のひとつひとつの長さをできるだけ揃える」こと。

内容は「嘘」が入ってなければなんでも良い。嘘は2種類ある、事象の嘘と気持ちの嘘。気持ちの嘘にはとくに気をつけて。

たとえばこれは書き方の一例。

6月某日(土)

  • 梅雨入りで一日中雨。気圧が低くてとてもダルい。夜に頭痛がありイブを2錠飲む。
  • ◯◯(仕事名)はテキストがある分だけ終わらせる。週明け返事がなかったら催促してみる。
  • △△より飲み会のお知らせをもらう。久しぶりに●●さんが来るらしい。2年ぶりくらい?楽しみだ。
  • 昼は◯◯へ。土曜もランチタイムがあったのを今知る。焼き鯖定食を食べる。980円食後コーヒー付き。
  • 来月行きたいイベントや展示会をピックしノートにまとめておこう→明日 ひとまずは◯◯展に行く!

 

このくらいのボリュームで書ければOK。使うノートや手帳のスペースに合わせて、量は調整すればいい。もちろんひとつひとつをもっと長く書ける人は書いても良い。ただし一項目が1ページとかは長過ぎます(笑)せいぜい2~5行くらいで。

たとえば映画などを見て感想を詳しく書きたい日もある。そんな時は5項目のうちの3項目分を感想に使ってもよい。ただしつなげるのではなく3つの視点で区切るように。

この次のフェーズでは、5行日記には「誰とどこでなんの映画を観た」だけ書いて、詳しい内容は別の場所に書くのをおすすめするのだけど、ひとまず5行日記を習慣化させるまでは「出来事や感じたことを5項目書く」をまず優先するように。

 

なにに書くのが良い?いつ書くのが良い?

5行日記はそんなにスペースを取らないので、たとえば使っている手帳の一日分のページにスペースがあればそこでもいいし、小さなノートを一冊買って手帳と一緒に持ってもいい。大学ノートでもいいし、スケッチブックでもいい。

※ただあちこちのノートに分散させて書くのではなく、1冊にしたほうが管理はしやすい。

2016年~3年日記

私が今年から5行日記に使ってるのは、この「3年日記」

ちなみに私が今5行日記用につかっているのはこの「3年日記」。まだ1年目だけどこの先、去年、おととしの自分と比べていくのもおもしろいかなと。

いつ書くかは、朝書いてもいいし、一日の終わりに書いてもいい。ランチタイムに書いてもいい。時間が取りやすいタイミングで。だいたい使う時間は短い時は5分、長い時でも15分くらい。時間をたくさん掛ければ良いというものでもない。

 

5行日記の奥にあるもの

実はこの5行日記を書くだけでも実はけっこう頭をつかうことになってるのだ。

まず、一日の終りに書くのであれば、その日あったことをひとつひとつ思い出さなくてはならない。そして、いろいろある中から「5つ」を選ぶという最初の「編集」がある。

いつものことを書くのか、いつもになかったことを書くのか、会ったひと、やったこと、美味しかった、おもしろかった、腹が立った、何かを買った、予約をとった、体調が悪かった、体重が減った、前日との違いは考えれば考えるほどたくさんある。その中から5つを選ばなくてはならないのだ。

そしてひとつひとつをブロックにする。ここでたとえば

  • Aさんと一緒にとんかつ屋へ行き880円のランチセットを食べながら仕事の話を聞く。お味噌汁がおいしくAさんは2回もおかわりをした。

は、これだけで一項目としてOKだけど、

  • Aさんが来社していたのでランチをご一緒し、今やってる仕事の話を聞く。◯◯社の案件、かなりキツイけどやりがいがあると言っていた。
  • ◯◯ビルに新しく出来たとんかつ店は、お肉も美味しかったけど赤だしの味噌汁が最高でAさんは2回もおかわり。ランチセット880円は魅力!

このように内容を2つに増やすこともできるのだ。それはこの日の別のできごとのボリューム次第で、ひとつにもふたつにももしかしたら5つにもなり得るということ。

ほかの出来事とのボリュームのバランスを考えながら5つをセレクトしていく。これも「編集」していることになる。

そしてそれぞれの内容の文章の長さをできるだけ近づける。これも「編集」だ。

こうして、出来事を日記のようにただダウンロードしていくのではなく、ノートでは「編集」を加えることで、日常のひとつひとつが意味を持つものになっていく。自分は今日一日からなにを選ぶのか、どうまとめるのか。

毎日のストレッチを続けていけば固かった身体がいつの間にか柔らかくなるように、一日10数分、ノートに出来事を5行書くことによって。まずこの「編集力」が身についていくのです。

ノートを書くことの「実り」はなにか

これを1年、3年、5年と続けていくと、「起きたこと」を要約し「感じたこと」を言語で表現することに慣れていく。編集するとは要約する力でもある。

感情や感動などの、自分の内的な世界を表現するのは難しい。しかしこの力を失うと、世の中のあらゆるものに対して「消費者」としてしか関われなくなってしまうのだ。

自分はこう思った。自分はここに気がついた。これらを「自分の内的世界を通して見た」ものとして表現する。これはクリエイティブだ。

つまりノートを書くことで得られる実りは「クリエイティブ」であって、ノートはそのための鍛錬の場であり農場なのだ。

唐突ですが、この夏最後のかき氷。伊勢佐木町のまめやにて。

唐突ですが、この夏最後のコーヒーゼリーかき氷。伊勢佐木町の「まめや」にて。

 

まずその最初のかんたんな一歩が5行日記。

身近な一日の出来事を編集していくことによって、「情報を自分で選ぶ、自分の中に通す、感じたことを留める」ことに慣れていく。5行日記とはその「型」を何度も何度も繰り返すことで身に着けていく鍛錬なのです。

さて!

ここまで読んでくれたからには、ぜひ今日からでもはじめてみよう!まずは今使ってる手帳でも、机の上のノートでもいい。今日という一日を5つの項目で書いてみてください。

自分だけのユニークな見識を持ったおもしろきおとなとして、自由自在に人生を楽しむために~!

 

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My Notes 私のノート術について

ノート術についてのまとめページ

 

※次回は、5行日記が習慣になった次のステップ「考えるためのノート」の書き方です

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あとがき

はしかが流行ってるということでワクチン接種してきました。私今までに掛かってないんですよ。ずっと受けたいと思いつつなかなかきっかけがなく、自費というハードルも高く。
でもこれはいい機会ということで思い切って。なんかこう、やっと義務が果たせたようなスッキリした気分です。

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