時間泥棒とは?その3 | Rucca*Lusikka

rucca-lusikka(ルッカ*ルシカ)ブログTOP

横浜のwebデザイナー&ライターRucca(ルッカ)のサイトです。ノート術で人生を楽しくおもしろくすることをテーマにブログを書いてます。

え~~、なんだか長くなってしまいました。時間泥棒の話です。

前に、仕事が月給から時給になったときに漠然と感じた事があります。

ランチで1000円かかると午前の一時間分が消えた気がするw

月給の頃はあまりない発想でした。ああパートタイムっていうのは文字通り時間を売ってお金をもらってるんだなーと。休憩時間にはお給料出ないし。

では働く事は時間を売る事なの?

確かにそう思う事もあったけど・・・NOです。私が時間と交換して働いて得るものは、お金とプラスαだから。そして時間を買うほうは、プラスαにお金を払っているんだと思う。

プラスαが双方に存在しているなら、労働は「時間を売る事」ではないと思う。どちらかにプラスαがなくなった時、「時間」は奪われた、または奪った事になってくる気がする。そこには「灰色の男たち」の吐き出す葉巻の煙が充満し始める・・・そして静かに組織とそこで働く人間を「致死的退屈症」へいざなっていく・・・。

人と人との関係にも言えると思う。

私が大好きな人に会いたいと思うのは、その人といる時間が楽しいからだ。もちろん相手もそう思ってくれているはず。その時間にあるのはお互いの「プラスα」だと思う。

プラスαが失われた時、立場が対等ならばお互いの意思でもう会わなくなる。でもそうでない時・・・時間は片方に奪われ、葉巻の煙が漂い奪われた時間を殺してしまう。

どんな時、人は人の時間を奪うのだろう?奪われるのだろう?

灰色の男たち=時間泥棒は、その人の一番弱い所をついて時間を奪うのです。

モモの街の人たちは、「商売のため」「世の中についていくため」「子供の将来のため」「豊かな暮らしのため」に時間を失ってしまった。

モモの親友のジジは、「大勢の人たちの期待に応えていくため」に時間を失ってしまった。

ベッポは「モモを助けるため」に時間を失ってしまった。

みんなそれぞれの弱みにつけ込まれて時間を奪われてしまった。そしてどんどん忙しく、時間がなくなり、物事に無関心・無感動になっていく・・・。

では、現実の世界にいる「時間泥棒」はどうやって時間を奪うんだろう?

一応「人類はみな平等」である今の社会においての、対等じゃなくなった関係ってどんなのだろう?

  • 片方だけに愛情のある関係
  • 片方が罪悪感を持っている関係
  • 代々受け継がれた慣習として残っている主従・上下関係

親子、兄弟、嫁姑、恋人、夫婦、親友・・・そんななかに実はこの関係というのはかなり多い気がする・・・。パワハラ・モラハラやDV夫や毒親とかの関係でよく言われている「共依存」ってこういう関係になるんじゃないかな?

「灰色の男たち」は、どこからかやって来たものではなくて、人間の心が生み出したものだとマイスター・ホラはいいます。

物語のラストで、モモは灰色の男たちが人間から奪った時間を取り戻しに行きます。

灰色の男たちは葉巻がないと死んでしまいます。葉巻は人間から奪った時間で作られています。マイスター・ホラは全ての時間を止めて、男たちに人間の時間を奪わせないようにします(ずっと止めてしまうと世界が死んでしまうので一時間だけ)。

事態を知った灰色の男たちは、今までに貯めた「時間の貯蔵庫」へ殺到します。このままじゃ葉巻がなくなってしまう!!!

灰色の男たちは葉巻の奪い合いの果てに、残った貯蔵庫の「時間」を無駄にしないために、自分達の仲間を半分消します。さらに半分消します。しかし今度は減らしすぎました。貯蔵庫の集められた「時間」は冷しておかないといけないのに、残った人数では冷しきれません。

なんかどこかの国の大不況に陥った時の大会社の対応みたいな・・・

灰色の男たちは自滅し、モモは貯蔵庫の扉を開けます。時間はいっせいにもとの人間の所に戻っていきます。

物語はこれでめでたしめでたし。

では現実の「時間泥棒」に立ち向かうにはどうしたらいいんだろう?自分が誰かの「時間泥棒」にならないためにはどうしたらいいんだろう?人はどんな時に、他人の時間を奪いたくなるんだろう??

私がもし灰色の男たちの罠にはまるとしたら・・・私の「罪悪感」につけ込まれる気がする。私がもし時間泥棒になるとすれば、相手の「罪悪感」を盾に自分の為に無理をさせようとしてしまう気がする。。。

なんでかそう思った・・・こわいなー(>_<)

お話も面白かったし、読後感も良かったはずなのに、なんか大きな宿題を出されちゃった気がしました。

でも・・・日々の忙しさになにか大切なものをなくしてるんじゃないか?ふとそう思った事のある人にはオススメの本だと思います.

参考リンク

紹介した本

おすすめ本&グッズの一覧

,

運営者について

ブログカテゴリー