最近の疑問というかモヤモヤというか、まぁ前から思ってることでもありますが・・・どうにも気になってる事があるのです。それは世に蔓延する・・・
「時代はどんどん悪くなる」
ていう「気」みたいなもの。
「昔はよかった」って、お年寄りが言ってるのかと思いきや、言ってるのはけっこう若い世代もだったりもして。それって本当に「自分」が「昔と比べて」そう思ってるのかなーって。
●「未成年者の犯罪が増えた」
未成年の犯罪って実際は減っているそうなんですよ。
参考ページは こちら
「昔」のほうが今よりも少年の犯罪は多かった(特に殺人事件)。「親殺し」も昔のほうが多かったことがわかるのです。でもほとんどの人間が、多分、「昔よりも今のほうが子供による凶悪な事件が増えてる」って思ってるんじゃないかな。
●某所で見た掲示板のこんな意見。
「落し物を届けてくれた人がいた。20代の方だった。お若いのに親切な人がいらっしゃるんですね」
・・・あれ?若い人で親切な人ってそんなに珍しいの??
書いた方はただ感謝の気持ちで書いたんだと思うんだけど・・・。なんかちょっと引っかかっちゃった。。。多分、この方が日頃から「若い人はみんな不親切だ」と思ってる訳ではないと思う。無意識に「若いのに親切な人は珍しいらしい」というのが刷り込まれていて、枕詞のように出てきちゃったんじゃないかな?なんて思ったりして・・・違うかな??
「今どきの若者は他人に無関心」なんていう報道をテレビで観ることって多いし。「電車で化粧する女子高校生」とか「座り込む男子高校生」とか。そうじゃない子の方が多いのに。。。渋谷にいる子だけが女子高生じゃないのにな。
●今どきの学校、今どきの先生、今どきの親、今どきの子供。
私は子供がいないので「今どき」が本当にどんななのかはリアルにわからないんだけど、私自身の行ってた約25年ほど「昔」の小学校、中学校、高校・・・どれもけっこう今思うとびっくりだぞ?
特に中学は校内暴力真っ只中で、窓ガラスはいつも割れてたし、ストーブは爆破されたし、教室で先生が生徒にパイプ椅子で殴られたこともあったし、担任は生徒を怖がって授業があっても教室に来たらプリントだけ配って職員室に逃げちゃってまひた。まさに学級崩壊。学校に来ない子なんて、当時はクラスに5人くらいいましたよ。
多感な時期に、最悪な教育環境と化したあの中学にいた自分は、間違いなく不運だったといまでも思ってます(しかも途中転入だったので余計に)。先生たち、組合活動ばっかりやってたからだよ!と今なら言えるけどさー(-“-;)
でもやはり「今の学校は・・・」なのかしらん?・・・いや、私がいた中学が極めて悪すぎたのかw・・・卒業後いろいろ改革があったようで、今、実家に帰ったときにあの中学の制服を着た子達を見るけど、みんなちゃんと中学生らしいいい子に見えますなぁ。
・・・あの頃よりは今のほうが普通の生徒が普通に授業受けられてるんじゃないかな?
ただ、私の周りの友達のお母さん達はみんなとても子供を可愛がってるし、夫婦仲がいい人が多いのでわからないんだけど、そのお母さん達から聞く話では・・・やはり離婚は増えてるみたいね。子供の友達の苗字が変わる事が多いんだって。「子の父と母」であるよりも「1人の男と女」であることを選ぶ人が増えてるんだろうね。
●食品の偽装問題、「今はなにが本当なのか信じられないね」
うーん、内部告発がしやすくなったともいえないかな?「終身雇用」があたりまえの昔ならばもっと隠蔽されてたんじゃないかな?「今増えた」ことじゃなくて「今やっと表に出てきた」んじゃないかなぁ??どうだろう??
「今」、世の中が不景気になって、モラルが低下したからそういう事をする人間が出てきた・・・ていう論調は違うと思うんだけどなぁ。。。
●食品の使いまわし問題。
昔の人のほうが食べ物を「勿体無い」と思いがちなので、昔はもっとあったような気がする・・・。
●昔は自然がいっぱいあって海もきれいだった。食べ物も安全でアレルギーの子供も少なかった。
100年前とは比べられないけど、3?40年前、と考えると、川も海も今のほうがきれいになってると思う。食べ物も有機野菜が見直されて、割高ではあるけど都心でも買いやすくなってるし。自然栽培に挑戦してる若い農家の人もたくさん出てきている。
今中国で問題になってる食品問題って、昔の日本でもあったことだよなぁ・・・私もカラフルな駄菓子を食べてた世代だし。4大公害病とか、砒素ミルクとかあったよね。今もグレーなものはまだまだあると思う。でも昔よりも内部告発もしやすくなってるし、消費者意識も高まってると思う。
昔はスーパーで売ってる野菜やお肉に産地名なんてかかれていなかったわけだし・・・。
うーん・・・危機意識を持つのと不安を煽るのとは大きく違うわけで、もちろん「昔はよかった」的なことはいっぱいあると思うんだけど、本当に「昔」ってそんなによかったの?って疑問に思っちゃうのですよね。なんか刷り込まれてるんじゃないかなーって。。。
「今」も問題はいっぱいありますよ。格差問題、高齢者の医療問題、保育園待機児童問題、年金問題、原油価格の高騰、インフレ、環境破壊・・・上げればいくらでも。
でもそれって「昔」と比べて「今」が悪いからなの?これから少しでも改善していかなくてはいけない事だけど「いやな世の中に」「今」なったわけじゃないよね。
こう書くとワタシはとても前向きで楽観的で未来に希望を持っているようですが・・・実はそうでもなく(^_^;)、親の入院もあって、今の高齢者の問題と格差社会の問題を肌で感じるようになり、自分たちの世代の老後についてかな?り不安感を持っていたりします。
でも不安ばかり煽られてもどうよ?って。
文句や批判だけなら誰でもできるっつーの。
今の時代のいい所や、今頑張ってる人とか、良くなってきたこととか、何かあれば「どうしたら改善するか」とか「こういう案はどうだろうか?」とか、そういうのをもっとクローズアップして欲しいと思うのですよ。
「いやな事件、犯罪が増えている」
増えているのは「いやな報道」なんじゃないのかな?
うーん。
マスコミはどうしてこう不安を煽り、感情的にさせるような報道をするんだろう。「原油価格の高騰のニュース」でキャスターが「本当にこの先どうなっていくのか不安ですね」・・・おいおい!それで〆るなよ?!!だったら余計なこと言わないで次のニュースにいってくれって感じ。
まあ、タラタラと書きましたが・・・ちょっと統計を見てみたり、ちょっと歴史を勉強すれば今の時代の「良さ」をあらためて思うことも出来るのに、なぜ
「昔は○、今は×」という「気」みたいなのが蔓延しているのか
・・・それに気になってみたのでありました。
江戸の太平の時代にも食糧危機とか天災で世の中が不穏になった時に、当時の執政者がやった改革(寛政・天保の改革)は「行き詰った今こそ大権現・家康様の時代に戻そう!」だったんだよね。
「昔のような」暮らしや政治を行えば「昔のように」天下は安定する、みたいな。
今は鎖国もしてないし、インターネットで世界中とつながってる。だから私たちは江戸時代の民衆とは違う。でもどうなんだろう?情報がいくらあっても結局それのどれを信じるのは自分なんだよね。
たくさんの情報の中で何を信じるべきか、どう感じるべきか、かえって難しい。だからこそ余計に、声の大きい人のコメントや、何度も何度も繰り返されるフレーズや、不安を煽られることに、
知らないうちに「なんとなくそう思ってた」
という事にならないでいたい。そんな今日この頃であります。