☆腹弱改善☆にぎやかなぬか床はじめました! | Rucca*Lusikka

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9月になりました!

今年もあと4ヶ月と思うとやけに焦ってしまいますね。しかも先日、なんと「おせちの予約案内のメール」が届いたのでもうびっくりしましたよ!!

それにしても今年の夏は暑かった。まだまだ残暑も続いています。こう暑いと気合を入れた料理をつくる気にもなれないのですが(いや普段も滅多には・・・)、最近ちょっと「あるモノ」を育て始め、なかなかはまっておりまする。

さて、何を育てているのかというと・・・?

ぬか床!!

ぬか床

きっかけは最近文庫で再発売された、私の大好きな小説家・宮本輝さんのにぎやかな天地を再読したことです。この小説が最初に単行本で発売された時にも、読後(影響されやすいので)「ぬか床を作ろう!」と思ったのですが、当時は仕事が忙しかったためちゃんと管理できる自信がなく断念したのでした。

で、また再読したら物語世界にどっぶりとハマッてしまい、再びぬか床を育てようブームがっ!!

この宇宙に死はひとつもない。

祖母の死について考え抜かれた言葉と、微生物の人知を超えた営みが織りなす壮大な物語

熟鮓(なれずし)、醤油、鰹節といった日本の伝統的な発酵食品を後世に残す豪華限定本を作ってほしい――。謎の老人松葉伊志郎から依頼を受けた船木聖司は、早速祖母の死とともに消えていた糠床を蘇らせる。その後、料理研究家の丸山澄男の協力で日本各地の職人を訪ねるうちに、微生物の精妙な営みに心惹かれていく。

この地球上にいる肉眼では見えない微生物の数は、人間どもの数億倍、いや数兆倍、いや、もう数を示す単位では表現できない個数にのぼるであろう。
そのなかには、人間に害を為し、死に至らしめるやつらも厖大に混じり合っている。

人間の肉眼で見ることができないのは、なにも遠くの宇宙の星々や星雲だけではないのだ。

星も星雲そのものも、人間の持つ言葉を超えた巨大さで生死を繰り返し、微生物たちも、いまこの俺の掌のなかで、この部屋の空気のなかで、階段の手すりで、ドアのノブで、鼻の穴や口のなかや食道や肺のあちこちで、生死を繰り返しつづけている……。――<本文より>

講談社BOOK倶楽部「にぎやかな天地(上) 宮本輝 講談社」より引用

「発酵食品の豪華限定本」を作ることになった主人公の聖司は、まず試しにと、亡くなった祖母が使っていたぬか桶で自分も「日本伝統の発酵食」であるぬか漬けを作リはじめます。

その過程がとにかく読んでて興味深いのです。まさに「育てている」といった感じで。煮干しを入れてみたり、昆布茶の粉末を入れたり、いろいろ試すごとにぬか床の状態が変わり、味が変わり・・・。

あ!もちろん「聖司とぬか漬けの話」がメインの小説ではありません。「微生物の営み」が低音で流れながら、その上を、珍しい本の装丁の話、人妻への恋心のゆくえ、亡くなった祖母の秘密、親子の宿命の不思議、そして阪神大震災の傷跡、・・・そんないろんなテーマが重なり複雑に絡み合う、重厚で読み応えのある長編小説です。

で、小説を読み終えて余韻に浸っていると・・・だんだんぬか床を作りたくなるのですよ!

ですがここで問題が。私の育った実家にはぬか床というものはなく、食卓に漬け物が上がることもあまりなく、実はわたくし「ぬか漬け」というものの「本当の正しく美味しい味」というのが分かってなかったりします。

・・・まあいっか、お客様に出すわけではないし、自分が美味しいと思えるのが出来ればいいんだから。

ぬか床を作る最大の目的は「育てる楽しさ」ももちろんですが、期待はやはり人類の叡智のつまった「発酵食パワー」です。

なぜなら我が家は私も夫も お腹が弱い!

腹弱参考記事(笑)→ヒヤアセカイタヨ(^_^;)

小説の中で、発酵食がいかに体に良い作用をもたらすか、自作の漬物を食べてだんだん体調が良くなる主人公の様子、などなどを目の当たりにし、これは我が家でもぜひ取り入れたいと思ったのです。

またちょうど私がこの小説を読んだ頃に、たまたま会った知人からも「ぬか床」の話を聞いたのです。

その方も最近ぬか床を始めたらしく、なんで始めたかというと、ご主人が病気をしてその治療の副作用で腸内の菌がなくなってしまい、お医者さんに善玉菌を増やすためにぬか漬けを作ることを薦められたんだとか。ぬか漬けを食べ始めて、ご主人の回復も順調なんだそうです。

これはやはり、腹弱には効果があるってことでしょう!はじめてみます!

そんなわけで、超初心者からのぬか床スタートアップをご紹介いたします。

ぬか床準備編

まず必要なのは「米ぬか」や「塩」などなど。

米ぬかは無農薬のお米のものがよかったりとか、いろいろこだわればきりがないらしいのですが、まず私は「ちゃんと育てられるか」が問題だったので、高価なものや最初が難しそうなものは避けて、「はじめてのぬか床セット」みたいなものをネットで探しました。

米ぬかと容器と、一緒に入れる唐辛子や昆布がセットになったものを購入。お値段もわりと手頃でした。早速セットアップです。

ぬか床チャレンジ編

といっても米ぬかに湯冷ましとを入れて混ぜるだけでとても簡単。あとはお野菜を入れるだけ。

最初の1〜2日は野菜の切れ端などで「捨て漬け」をしてからの方が良いみたいです。まずはきゅうりからはじめてみました。

たしかに最初に漬けたのは浅漬けみたいなしょっぱさに酸っぱさが入った微妙な味・・・。
が、何度か繰り返していくうちにぬか漬けっぽいまろやかさ?(私は正しい味がわかんないので夫による)が出てきました。うん、おいしいです!

大根、人参、ナスも漬けてみました。(ナスはあまり好きじゃないのですがナスを漬けるとぬか床の味が良くなるんだそうです。)

そんなわけで、我家の食卓に毎日上がるようになったお漬物。今のところ毎日「美味しく」出来上がってます♪

なんかね、自分が毎日お手入れしてると思うと愛おしさも感じたりして。

ぬか床お手入れ編

さて、ぬか床にとって一番大切なのは「毎日かき混ぜること」です。これを怠るとカビてしまう可能性が。また夏は温度も大切。発酵が進みすぎてしまうとぬか漬けの味が落ちてしまいます。

今回私がスタートさせたのは猛暑の夏。はじめは室温で管理していましたが、発酵が進みすぎたのか酸っぱくなってしまい、4日めあたりからは冷蔵庫に避難させました。かき混ぜは2回行なっています。

やってみたこと

セットに入っていた昆布と鷹の爪のほか、煮干しも混ぜてみた!

煮干しの姿が3日ほどで完全になくなってびっくり!!発酵の奥深い力を感じました(醸すぞ~~!)

卵の殻を細かく砕いて混ぜてみた!

ぬか床が酸っぱくなった時に調べたら、こうすると殻のカルシウム分が酸っぱさを緩和すると書かれていたので試してみました。少しまろやかになった気がします。和からしの粉を混ぜるのもいいらしいです。

時々野菜を抜いて真ん中に穴を掘り水抜きした!

野菜を数回漬けるとどうしても水っぽくなります。時々水抜きが必要だそうです。穴に溜まった水はキッチンタオルで吸い取っています。

「にぎやかな天地」の中では、釘を入れるといいとも書かれていました。でも我が家に釘が見当たらずまだ入れられていません。

その他ネットで調べると、「ビールを入れる」とか「ビオフェルミンを砕いて混ぜる」などなど、それってアリ?な「我が家流」がいろいろ上がってて興味深いです。

わたしも毎日が「ぬか床実験デー」という感じ。日々の変化がおもしろく&食卓に一品追加もできて今のところ楽しいです。

ぬかを混ぜるのもあの感触がなかなか・・・クセになりそうな(´∀`)

問題は・・・。

まだぬか床を外に出してて、さらにちょっと酸っぱくなってしまってた頃、夫より、

 

「台所から足の臭い人の靴下の匂いが漂ってくるよー!」

 

というクレームが・・・(´Д`)

今はケースの上に木炭を置いて、さらに袋に入れて冷蔵庫に入ってるので臭いはなくなっていますが、ぬか床の水分を吸い取ったペーパーを生ゴミ袋に入れておくとすぐに臭いが出てしまいます(水で洗ってから捨てても)。

なので捨てたら重曹をかけてすぐに封をして対応中・・・昔の日本家屋と違って、良くも悪くも気密性の高いマンションなのでニオイ対策は課題ですねぇ。あ、今はぬか床自体の「酸っぱい匂い」はだいぶなくなってます。

そんなわけでぬか床ライフを楽しみつつすっかりぬかみそ女房になりつつある今日この頃…。

お腹の調子が良くなってきたかどうかの実感はまだありませんが、食欲の秋、発酵食のちから、素晴らしさをもっと食生活に取り入れて、脱・腹弱夫婦を目指していきたいと思います♪

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