3月いっぱいでカーネーションがついに終わってしまいました。そんなわけでなんか物足りない4月からの毎日ですが、カーネーション最終回の3月31日、パーソナルスタイリストの政近準子さん(twitterアカウントは?@junkomasachika )の「ファッションブレイクスルーセミナー」という超人気講座に初めて参加してきました。
「人は着るもんで変わるんや!」というのは、糸子が最初に習った洋裁の根岸先生から教わった言葉で、糸子の一生の仕事のテーマにもなっていました。
●「たかが踊り子」と自らを卑下してたサエに喝を入れ、作った艶やかなイブニングドレス。
●容姿にいまいち自信のない芸子の駒子に作った、駒子がいちばん綺麗に見える色、丈のワンピース。
●安岡のおばちゃん、奈津、八重子さんを蘇らせた「安岡美容室」の制服。八重子さん曰く、
「うちの宝物や!ボロボロやったうちとお母さんと奈っちゃんに、希望と誇りをくれた大事な宝物や!うちは、これのおかげで生きてこれたんやで」
●孫の里香がヤンキージャージ姿で不良にからまれボコボコにされた上、店のガラスまで割られた時、糸子が里香に言った言葉、「?あんたのその頭とジャージが やっぱり見事にこの結果を連れてきたちゅうこっちゃ。分かるやろ」
●そして病院でのファッションショーで、ショーのトリを務めるがん患者の加奈子に言った言葉、
「あんたがおしゃれしてステージを幸せそうに歩く。それだけでどんだけの人を勇気づけられるか、希望を与えられるか。自分がそういう資格、いや役目を持ってるちゅうことをよう考えとき。あんたが奇跡になるんやで」
こんなふうに、ドラマの要所要所で「洋服のチカラ」について語る糸子がいました。
カーネーションを見ていた時、よく以前の仕事を思い出していました。私はアパレル会社で13年、洋服の販売をしていました。
「洋服のチカラ」・・・似合う服、自分が輝く服を手に入れると、人は必ずそれ以前に比べて美しく幸せになります。接客したお客様が、似合う服を手に入れて笑顔で帰ってくれて、また来てくれる、というのが販売の仕事の醍醐味でした。職業柄、私もけっこう着道楽で、お給料の殆どは洋服代に消える20代でした。
が、しかし。
アパレルの会社を辞めたあとは、フルタイムからパートタイムとなり自分の収入が減り、服を買うのもブランドショップからファストファッションショップに移り、さらに勉強を始めてからはブラウス代よりも書籍やセミナー代、という感じでだんだん服にお金をかけなくなり、そのうち40超えてきて、好きな服がだんだん似合わなくなってきたりもして、さらに去年、大掛かりな服の断舎離をしてしまったものだから、
アタシこの春なに着りゃいいんだ??
状態になってしまったのでした(汗)
もう服は増やしたくないし、昔のように服にお金をかけることもしたくない。かといってやはりシーズンに何着かは新しい服は買い足したい。そして買うなら自分に絶対似合う、長く着れる着回しのきく服だけを買いたい。さらにはより美しくスタイルよく見えるような・・・(以下略)
・・・どんだけ洋服に無理させるねん!ヽ(´ー`)ノ
そんな時、今回の政近さんのセミナーを知りました。政近さんのセミナーは小人数で行うのですぐに情報をキャッチして申し込まないとあっという間に定員になってしまうらしく、今回は運良く、以前、政近さんがとてもステキな方だと教えてくれたお友だちより開催の情報をいち早くいただき、すぐに応募ができたおかげで参加できました。本当にありがとう!!
?心を開放し、頭の中を自由にすれば 装いの扉が開く、体感型イベント。?
自分の可能性に気づき、魅力を惹きだす方法をファッションというツールによって体感します。
という趣旨のセミナーで、普段自分があまりしない方向のファッションをスタイリングしてもらい、自分の殻を破るきっかけや気づきを得る、というのがテーマです。
簡単なアンケートからその人の志向をタイプ別に分け、その真逆の服を着せるというものでした。私の志向は「クラシカル」、そしてその真逆というスタイリングテーマは「カラフル」! タレントでいうと男性はテリー伊藤さん、女性はベッキーさんだそうです。
わ、私がベッキーになるんかい??
少々ビビりながらもこうなったらレッツチャレンジ!今回のセミナーでは参加者全員がモデルです!スタイリングはプロパーソナルスタイリストを目指す、政近さんのスクールの生徒さんたちが行なってくれました。
20代の頃は、れんが色のブラウスに真っ青なスカート+辛子色のタイツに厚底靴なんてコーディネイトも普通にしてた私。まず今回志向が「クラシカル」となってびっくり。でもそういえばここ数年、黒やグレーばっかり着ていたかも。
今回着せて頂いたコーディネイトは、虹色パステルなスカーフを頭に巻いて、ピンクの花柄のホルダーネックワンピースにゴールドのキラキラボレロ、ターコイズブルーのファーの付け襟に同じ色の大きなバックルベルト、フーシャピンクのピンヒール、そしてアクセサリーは「魔法のステッキ」でした☆☆☆
ベッキーになりましたよ!!(*^_^*)
さすがにこのまま外は歩けませんが、まず、自分がこれだけの色を一気に身につけるということが新鮮でした。そしてここ数年ほんとに「カラフル」から遠ざかってたことに気が付きました。
その他「セクシー」や「おしゃれ」「ミステリアス」などのグループもあり、モナリザや妖怪人間(!)やハリウッドスターに次々変身し、笑いあり感嘆ありの楽しい時間でした。
ファッションショーの前と後に、政近さんからのファッション講義とショーの講評&メッセージがありました。
それはとても力強くわかりやすく説得力があり、政近さんの「ファッションのチカラ」への強い信念とパワーを感じました。特に、日本人はなぜブランド品が好きなのか、シャネルがファッションで革命を起こした、それはどんなメッセージがあったのか、の話は心に残りました。
さらに思ったのは、自分が好きな服を着ることも大事だけど「人から素敵に見られる服」を着ることはもっと大事だなと。そしてそれは意外と難しい。自分自身の自分への思い込みというのはなかなか「ブレイクスルー」できないからです。
販売員時代、Aが似合うなと思っててお勧めしてもかたくなにBを買う、というお客様に何人も出会って来ました。11号にした方が逆に痩せて見えるのに9号を買っていく方にも。
プロの販売員として自分が至らず信頼関係がそこまで作れなかったといえばそういうことですが、でもそういう「自分フィルター」「思い込み」「呪縛」は誰にもあることです。
政近さんは、芸能人でもタレントでもない普通の人に「服育」がもっと必要だと仰っています。
人はなぜ服を着るのか。服は自分の肌の一部だ。身体の在り処を自分で確認するために服を着る。自分の本当の生の姿を眺めることができない自分自身の不安感を服が解消する。一生、鏡の中でしか全身も顔も確認できないという本能的な恐怖を服やメイクが補ってくれているのだ。
? 政近準子ファッションレスキューさん (@junkomasachika) 4月 3, 2012
●生まれて一度も、親からファッションの教育をうけたこ?とがない ●親か服を与え続けられてきたから、何を選べばいいかわ?からない。 ●自分らしさの前に、いったいこれでいいのかさえわから?ない。 だから【服育】が重要。
? 政近準子ファッションレスキューさん (@junkomasachika) 4月 4, 2012
ファッションも、デザインも、セルフブランディングも根っこはみんな同じで、「人から素敵に見られるか」を考えることなんだと思う。でもそれがとても難しいから、最新流行ばかり取り入れたり、ブランド品ばかり着たり、あきらめて(またはどうでもよくて)同じ無難な服ばかり着たり。
だけど「形から入って中身や未来が変わる」ということは絶対に起こるのです。
私が最近体感したことは、Twitterのアイコンをトロ(ネコのキャラクター)から自分の写真にし、このブログをリニューアルしたこと。もちろん「なりたい」と思う姿に近づくためにはじめたことですが、カタチをまず変えたことで、それにふさわしいような「デザインされた」ものをおくる、ということが徐々に出来るようになってきたと思っています。
ありのままの自分を愛して欲しいというのは、畑から掘ったばかりの泥のついた大根をそのまま食べろということと同じだ、ということを仰ってたのは美輪明宏さんでしたが、掘りたてで泥がついててもまあ美味しいのは若いうちだけ。四十路過ぎたらやはり上手に料理(デザイン)してからお出しするのも「おもてなし」のひとつでしょう。
「人は着るもんで変わるんや!」
春からの服選び、なりたい自分、見られたい自分になるために、最近ずっと後回しにしていた「服」も、ちゃんと今後を考えて変えていこう!そう思える一日になりました。
もちろん自分だけで考えるとまた失敗しがちなので、まずは先月出たばかりの政近準子さんの著書を参考にさせていただこうと思います。今回、セミナーのあとにその著書にサインを頂いたのですが、
なんという美しいお手蹟!!
政近さんは姿もとてもお美しいですが、書かれる文字までも美しいのですよ。「字が美しい」というのは大人の女性として素晴らしくエレガントですね。・・・なんだか自分の中でもっと磨かなくちゃいけない部分がたくさん出てきてしまってどうしようといった気分です。
あともうひとつこの日学んだこと、それは、日本人は誰かに会うととりあえず無難に天気の話をするけれどそれはエレガントではない。まず相手のファッションを褒めてみよう!
「素敵なネクタイですね」
「髪型変えましたか?」
などなど。これは常々自分も、今の日本は「ホメヂカラ」が足りない!と思っていたので、早速意識してチャレンジします!
「装う事は生きること」
自分のために、誰かのために、これからも自分を美しくデザインしていこうという心、忘れずに持っていたいです。
●政近準子さんの最新の著書はこちら
●政近準子さんのブログはこちら
プロパーソナルスタイリスト政近準子★ファッションレスキュー社長DAYs。素敵な人生はスタイルのある装いから。